北海道から西は兵庫県の木工家31組(30工房)が椅子を持ち寄り東京で企画展を開催します。
地域材に目を向け、それを使って行く、それ以前にどの様な性質でどの様に扱えるのか試してみる、31組のそれぞれの視点で制作した椅子が一堂に並びます。
地域材とは、私の視点。
言うまでもなく、身近な山、森の樹が木材になったものです。私の場合なら兵庫県産の材くらいを地域材と言ってもいいかも知れません。しかし今は住んでいる地域のまさに日々目にしている樹が材料になる事に関心を持っています。淡路島に住み20年になりましたが、これは裏山の樹の成長も認識できる年月です。家との距離があった樹が屋根に被さる様になったので伐りました。その木味の力強さに惹かれスツールや器を作りました。そんな事をきっかけに地域の山、森、樹に目を向けると、少々里山の樹は過密になっていると感じます。データ数字で確認した事ではなく、先ずは感覚的なところから私はそれを捉えました。薪炭材の利用の場としての裏山から人々が離れる頃から、ちょっとした生活用具を作る材料としての樹々(また竹や他の植物も)とも人々は少しづつ距離を取ってしまったようです。地域の里山は今、もの作りの視点からは豊富に材料があると見受けられます。立派な家具が作れるとは言いません、しかし楽しみ、喜びながら、小さな感動を得ながらものを作れる材料に溢れていると思います。ただし過ぎたるは及ばざるが如しなので程良くなる量をわきまえ、長く地域材と付き合っていきたいと私は考えています。そして作った物はその用途からだけではなく、私たち制作者が樹々から得る小さな感動も同時に伝わり、人と自然の距離を少し近付けるのに役立つ事も願っています。
所変われば、また人が変われば状況や考え方も違うものです。一言で地域材と言ってもその扱いや取り組みは千差万別、今回の展示は椅子を観て頂くものですがその奥にある、それぞれの制作者の考えや視点にも着目して頂くとより深く椅子の森に入って頂けるのではないでしょうか。最後に、今回の実行委員会ではこの企画展は木工家がそれぞれの拠点の地域材に目を向けて取り組み始める『決意表明』の場であると位置付けています。
3月31日までのロングランです、状況をみながらではありますがぜひ会場にお運びください。
会場 /ギャラリーエークワッド(入場無料)東京都江東区新砂1-1-1竹中工務店東京本店1F
開館 /10:00~18:00 土曜・最終日17:00まで
休館日 /日・祝
新たに取り込みたい材があっても小さな倉庫が足の踏み場も無い状態。
「5年着てなきゃもう着ないって、、」というテレビCMがあるように、10年以上眠らせていると板材もなかなか手を着けるきっかけが見つからない。そこで一点ずつ完成品を作ろうとするとまた進まないので使い道の目処を立てて出して行きたい。
今回は長方形のテーブルを作った残りの材。使い方次第で面白く味わい深い表情の丸テーブルの天板となりました。
オーダーの作業に戻る為、今のところ作業はここまでで保留です。
φ 1.200mm 厚み約36mm ウォールナット材(二枚ハギ、ブックマッチ)
現状渡し可(90.000円〜)脚付き完成品は程度によりご相談、材料費を削ってお出しできるものもあるのでお問い合わせ下さい。
ギリギリφ1.200を確保
これはオイルではなく水に濡らして仕上がった時の色味、表情を確認
入り皮を取り除いて離れた部分を千切りで繋ぐ
現状無塗装です
樹が育った「動の時間」
椅子になった「静の時間」
その途中の束の間
その「束の間」を記録した映像です。
「風の椅子」は一脚展+2020(新神戸・竹中大工道具館)で9月22日まで展示中。
会期は22日(火曜日)まで、是非会場へお越しください。
21日、22日は在廊しています。
制作風景:約10分/ + atelier KIKA 紹介:約5分 長いですが秋の夜長に。
※ できれば大きな画面で音の出せる環境でご覧ください。
竹中大工道具館での一脚展は中盤に差し掛かりました。開館時間は少し変則となっているのでご案内します。
<午前> 9:30 〜 12:00(入館は11:30まで)
<午後>13:00〜16:00(入管は15:30まで)
※ 昼の1時間、館内の消毒の為の閉館時間がありますのでご注意ください。
※ また一脚展会場が一時的に来館者が増えて過密になった場合、少し入場をお待ち頂く場合があります。コロナ感染予防対策を万全にとの考えからですので何卒ご了承ください。
会場に設置したそれぞれ制作者の映像は好評のようです、私の椅子制作中を撮った映像は出店者の中で一番長いそうですが・・お時間許す限りゆっくりとご覧ください。もちろん実物の椅子も例年になく多く並んでいますのでそれぞれを味わっていただければ幸いです。
明日13日(日曜日)は在廊しています。
9月8日(火曜日)から神戸、竹中大工道具館にて
第十回 座る・くらべる一脚展+(プラス)2020 ~木が椅子になる〜 が開催されます。
今年の出展者は11名、それぞれの〜木が椅子になる〜を映像で見て頂ける展示を試みています。また十回目を記念して過去九回の出展作の中から各年2脚、18脚も会場に並びます。会期は22日(火曜日・祝)まで。
皆様のお越しを心よりお待ちしています。
私は13日(日曜日)、21日、22日(月、火曜日)に在廊しています。
ようやく投稿が10件になりましたのでお知らせです。
しっかりとお知らせお伝えすることはこちらのblogページからの記事として継続し、日々の作業風景、納品の風景、またオリジナル製品を改めて紹介や過去の制作を振りかえって、そしてatelierKIKA/kitajimaの日々の日記も少し織りまぜながら、などなど
アップしていきますのでよろしくお願い致します。
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atelierkika_kita
Nobuyuki Kitajima
座る・くらべる 一脚展 +(プラス)の会場としてお世話になっている神戸の竹中大工道具館のNEWS Vol.43 に一脚展の取り組みについてお二人の方にコラムを書いて頂いています。冊子をめくって見開きページのまず先に、芦屋市で家具ショップを営んでおられる
J クオリアの松下哲也さん、隣のページに昨年の企画展示に使った六甲山材でお世話になった
SHARE WOODSの山崎正夫さん、お二人とも家具・木工について、樹について、木材についてとても精通しておられる方々、毎年は出展者の代表が書くこのコラムも今年は客観的な視点からの文章に私達も刺激を頂き、9月8日から同館で開催される第十回 の一脚展に向けて気を引き締めるところです。
竹中大工道具館
MEWSは電子ブックでも読むことができます。今回のコラムは勿論、興味深い記事が掲載されていますのでぜひご覧下さい。
『風・KAZE 』『波・NAMI 』『月・TSUKI 』
Felissimo LX から3タイプのお皿が販売となりました。
フェリシモは神戸に本社がある通信販売の会社です。独特なスタイルでサービスを提供する事で知られていますが、今回お話を聞いて面白い!と思ったのは社内にいろんな部活動があるという事。「猫部」「森活部」「海とかもめ部」・・・などなど、「LX」は「大人部」だそうです。そしてその各部でもテーマを持って商品を開発しています。
昨年、その「大人部」の部長さん副部長さん?との出会いからお皿を作る事になりました。と言っても通販用に何百枚、何千枚という数を作る事はうちの工房の性質上難しいです。今回それぞれを一点物として「樹の皿」を作って販売を行う運びとなりました。
Felissimo LX フェリシモルクス・リストページへのアクセスはこちらから
https://www.felissimo.co.jp/lx/wk84828/
3タイプのお皿それぞれ数に限りがあります、ご興味のある方はお早めに。
アトリエKIKA仕様の
神戸フォールディングチェアが出来ました。
木部はウォールナット、それに合わせてアームの革の色味も調整しました。
籐の編み込みには密度を持たせているので座った時、安定感を感じて頂けます。
持ち運べてフットワークを軽快に、
くつろぎの時間の為に。
価格・納期等、お問い合わせ下さい。
リビングルームから気軽にテラスへ持ち運びし、くつろぎの時間を楽しんで下さい。
JINO project
『立木を見上げ、木を伐り、
想像し、ものをつくり、
物語を添えて人の手に渡るのを
見届けるまでが
私たちの役割です。』
誰一人この作業を一人でこなせるメンバーはいません。しかし連携することで今後かたちのあるもの、ないものをも作り出せるのではないかと思います。淡路島の山、森、樹、木、木材、にまつわる活動です。良いだろうと考える向かう先は有れど、それが正解か、どうか、そこで今回メンバーそれぞれの表現を持ち寄り企画展を開き皆さんに観ていただき、感じたことを対話により聞ければと思っています。
22日、23日はワークショップを終日行いました、いろんな樹種、大きさの板から1枚を選んで、蜜蝋を調合したひまわり油(草地家製)を塗って板皿を作る30分も有れば仕上がる作業です。木の扱いやメンテナンスの方法を伝えようと企画したものでしたが、会場の片隅に用意した作業台では多くの皆さんが入れ替わり作業をされて、そこでは1枚の板を愛でるように仕上げていく間にその木から山や森に思いを巡らし、身近な家や庭の木のこと、木の器や出来上がった木皿に何を盛る?話、友人との昔話も、想像以上に会話の幅が広がり、素晴らしい空間と時間をみなさんと共有で来ました。
ワークショップは次回は29日(土曜日)にもう一度開催します。企画展会期は 3/5日まで。
良い空間を提供して頂いているギャラリーと今回のワークショップ講師の相棒ミッチー(林業家)にも感謝
小学生から年配の方々まで参加者の年齢に偏りがありません
南野佳英さん(美術家)作品 – Island Tree – より
椎の木皿 Jino/atelier KIKA
山桃のカッティングボード Jino/atelier KIKA
林業家、美術家、おもちゃコンサルタント、設計事務所、木工家、ギャラリー、
淡路島のいろんな分野の仲間と今想っている事を持ち寄り、企画展を行います。
初日2月22日(土曜日)11:00〜は淡路島の森に詳しい植物学者、生嶋史郎氏を交えてトークセッションを行います。また22日、23日は終日、木製品の手入れに役立つ気軽なワークショップも行っています。想いを伝える楽しい企画盛り沢山でお待ちしていますので是非会場のヒラマツグミギャラリーへお運びください。
2/22-3/5 「Voice of forest」 -Awaji-island-
森の中で
樹々に耳を澄ます
地に根を張り
天に枝葉を広げる樹々の息吹を感じる。
今展では、淡路島の森に生きている樹々を紹介し、
その樹々の背景まで見渡せるような場を作りたいと思っています。
淡路島のあちこちの森にいた頃の空気感をまとったものが並びます。
その自然のひとかけらは日常の暮らしの中で淡路島の森と呼応し、
森との距離を近づけてくれるでしょう。�
日常の中で
樹々に耳を澄ます
心の中にある
いつかの森との記憶がありありと蘇ってくる。
JINO project about..
「JINO」=「地の」
立ち木を見上げ 木を伐り 想像し ものを作り
物語を添えて人の手に渡るのを見届けるまでが私たちの役割です。
その土地にあるもの、その土地でできることが
その土地で心地よく暮らすための大きなヒントなのではないでしょうか。
JINO projectでつくったものを通してこの想いと感覚をみなさまと共有できれば幸いです。
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日程|2020.02.22(sat)~03.05(thu)
11:00-18:00(最終日16:00close)�休店日 2月25日
cafeのお休み2月25日、3月1日、5日
会期中のイベント|
◾️22(土)11:00-
・オープニングトークセッション「島の森から」
淡路島の木に携わる参加作家と淡路島の森に詳しい植物学者を交えて、島の森の木を使ってものづくりをすることを通して感じることや、思いなどをお話します。
・淡路島の木から板皿を作るWS(終日開催)
◾️ 23(日)-
・淡路島の木から板皿を作るWS(終日開催)
◾️ 29(土) 11:00-
・アーティストトーク
Secret of Sound 南野佳英展について
作品の基になったインド音楽のラーガ演奏を行い、淡路島の木でつくった音のフレーズの彫刻について紹介します。
●淡路島ひのきのえんぴつ名入れオーダー受注会
(期間中終日受付)
小学校入学のお祝いにも、ふだん使いにも、淡路市仁井のひのきの木からできた無塗装のえんぴつです。
オーダーで名前の焼印をお入れ致します。(後日お渡し) ●淡路島の木の板皿を作るWS
参加費1500円~(木のサイズや樹種によって異なる)
カッティングボードや敷板など様々な使い方ができる板皿を作ります。大きさや樹種さまざまなものを用意しますので、お好きなものを選んでオイルを塗って、磨いて仕上げていただきます。お手入れの方法もお伝えします。ご家庭でのお手入れに使うためのお土産のオイル付き(淡路島のひまわりオイルと蜜蝋)
●淡路島の木屑でサシェをつくるWS
今回の作品制作のために出た木屑を、リネンの小さな袋に詰めて天然の芳香剤、防虫剤が作れます。お好きな香りをお好きなだけ詰めていただきます。
●淡路島の木からできたプロダクト(生活道具)の販売
●淡路島の材の販売�●淡路島の家のスライド上映
�場所|HIRAMATSUGUMI (ヒラマツグミ)
参加作家|
atelier KIKA 北島 庸行(木工家)
南野 佳英(美術家)
ちひろ工房 浜田 篤(木工家)
hikobae works 新庄 道(林業家)
トイフラワー号 松本 恵里奈(おもちゃコンサルタント)
ヒラマツグミ一級建築士事務所
ご自宅にボルダリング の壁面、そして壁を登るためのホールドも木製で作る、と言うご依頼でした。何度か専用の施設を訪ねてホールドにはいくつかの種類分け(ガバ・スローパー・ピンチ・ラップ・など)が有ることや逆にその造形にはこうでなくてはいけないという決まりはない事を知り制作をスタート、これはなかなか集中してのめり込めるものでした。途中からは同じ形を作らないという作り手の決め事もして一先ずホールドを50個、小さなものから中、大、特大、各種用意しました。競技用のものは絶対的な安全性から樹脂製となっているのだと考えますが、木製のホールドも形状や作りを考慮すれば安全なもので、自宅壁面に取り付けたいという場合は、木の表情が登らずとも楽しめて良いものです。
今回は依頼者のご家族三世代の皆様に楽しんで頂けそうで、特に子供さん達には人気の壁面となったようです。
楽しく、健康にも良く、もう少し小規模でもこれは広まると良いですね、自宅ボルダリング !
何度も壁を登りながらホールドの取り付け。(セッター役もしました)
小学生の子供さん達はお見事!
壁面パネルも既成のものではなく、木目が上に伸びるように4mのオーク突板を18mm合板に貼り部屋に合うオリジナル、ボルダリング 用パネルを制作。(3×6尺板を8枚分)
今回の樹種はクリ材、サクラ材、ウォールナット材、壁面に落ち着きを持たすため、樹種は3種類に留めました。形は一つ一つ違うことが登る時の楽しみにもなります。
工房内のいろんな道具を駆使してホールドを作ります。