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2022年も大晦日となりました。今年も相変わらず最後まで慌ただしい日々ですが、それでも何とか一区切りをつけようとするのがこの日です。

何か特別な事をする訳でもありませんが、気持ちの整理と次へのモチベーションを高める事、そんなところです。

 

今年中にと予定した制作も一つ残してしまいましたが、来年、次に向けての準備も進めています。

ある計画の為に大きな木、それも又淡路島で育った木を集めていると知人に向けて発信していたところ、順次伐採されているユーカリの木を多く譲って頂く事になりました。

材になると通常日本で流通している木材とは随分木味も性質も違いそうですが、何事もトライ、縁があった木に向かってみようと思います。

立木から交渉成立の木は知人に依頼して伐採して頂きました。(辻くんありがとう!)また昨日は、新年早々運び出す手立ての打ち合わせもして来ました。

人に依頼して進むところはありがたい、しかし年明け早々から計画の本質のところに頭を悩ませそうです・・。

冷静に、視野を広く、進めて行きたいものです。自分に言い聞かせています・・。

 

さて、あまり来年のことを言うと鬼が笑う、かもしれません。

今年も又新たに多くの方々との出会いがあり、いつもの顔ぶれとも有意義な時間を過ごすことができ、感謝の今日です。

皆様、今年も一年ありがとうございました。

 

良い新年をお迎えください!

 

 

 

ユーカリの木は細かく分類すると何百種類にも別れるそうです。 この木(上の写真)はシぺロパーカーという種類で、捻れて育ちがちなユーカリの中では比較的真っ直ぐ育っています。

 

 

こちらは又別な場所、多くの木が今伐採されています。

何の為に?

淡路島に居るコアラの飼育の為に葉っぱを採取する用に育てられた木々ですが、大木になると地上からは新しく芽吹く柔らかい葉っぱが採取できません。

なので一度伐採して、新たなひこばえから又木を育て、柔らかい葉っぱを採取するのだそうです。

 

 

 

 

飼育員の方が、ちょうど葉を採取に来ていました。飼育されているコアラは口が肥えて、この抱えている枝の葉のほんの一部くらいしか食しないそうです。(下の写真の黄緑色の葉くらいだとか)

木の伐採はコアラの都合、ということかな、。

しかし淡路島のコアラの一頭「みどり」は今年11月に亡くなったもののギネス世界記録を更新した25歳の世界最高齢まで生きたのだから、そのわがままも飼育員さん達は許しているのでしょう、。

 

2022-12-31 | Category: BLOG, DIARY

 

今年の〆に

2022-12-30

 

年内最後の納品は、南あわじ市、丸山漁港近くの温泉・料理宿 南海荘さんへ。

昨年、地元南あわじ市産の山桜で壁面装飾「ふたつの扉」を掛けさせて頂いた先山の部屋に長椅子とスツールを届けてきました。

宿主の竹中さんからは各部屋で使う家具を出来るだけ地元淡路島の素材で作りたいのです、と数年前から聞いていました。そしてようやく昨年、山桜の壁飾りができました。

ただ家具用材まではなかなか量がまとまらず、アイデアもなかなかまとまらず、制作までに間延びの期間がありましたが、今年中にはと決めたところに、以前から管理に関わっていた小楢材を私が引き受ける事になり、伐採の頃から目にしていた木で今回の長椅子を作る運びとなりました。部屋の大きな窓から、日々移ろう絶景をくつろぎながら眺めるシェーズロング(寝椅子、長椅子)を想い制作しました。

また同じ部屋の畳の上には、お客様から要望があると言う低座のスツールを桧材で制作しました。籐編みの座は柔らかく座れます。

小楢、桧、どちらも地元南あわじ市で育った木です。それが家具となり、またこの土地で使っていただける事は嬉しいかぎりです。

依頼者も制作者も材料の事にまで想いを馳せ、こだわり願った結果でしょうか。(ですね、竹中さん!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桧のスツール・淡路島ですくすくと育った桧材でフレームを作りました。綺麗な伸びやかな木目です。

 

 

 

 

ヘッドボード上の壁には「ふたつの扉」(南あわじ産山桜材)・ 良い旅への入り口です。

 

 

いよいよ先山の部屋へ長椅子搬入! 小楢は重いです・・

この部屋でこれから使われる様子は宿主、竹中さんのブログ淡路島の風でぜひ追跡してみてください。素敵な写真が既にアップされています。

 

 

大きな窓の外には最高の海の景色! 朝も昼も時間帯によってそれぞれの絶景が望めますが、何と言っても夕陽が素晴らしい、この写真は冬の夕陽ですね。

南海荘、宿の売りはやはり地元の海の幸を惜しみなく使った料理です、是非お出かけください!

 

 

 

 

 

2022-12-30 | Category: BLOG, DIARY

 

 

定番の一つとして作っているアームチェア、 Dining chair – Relax を紹介。
背の形状を type Aとtype Bの二種用意していますが、今回はType B(クッションが一体型)に minäperhonen の椅子張り生地 dop choucho を使いました。

届け先が女性の主宰する事務所ということもあり、色の濃いともするとハードに見えるスモークドオークのフレームに優しい表情をを添える為の理由もありましたが、生地そのもののシンプルでいて優しい風合いもこの椅子に良く合って、座り心地もまた良いものになりました。

dop 生地は長年の使用により表面が擦れてくると裏糸の色(この色の場合、フレーム色に近い茶色)が現れてきます。そんなことも楽しみに使って頂きたいと思います。

 

Dining chair – Relax /  type B

w 665 × d 590 × h 870(sh 440 )h/sh 調整可

※ dining /ダイニングの用途に限ったものではありません

 

 

 

 

 

 

 

 

2022-08-05 | Category: BLOG, DIARY

 

2021年始動

2021-01-10
いつもより年始の1ページ目が遅くなりましたが、既に始動して1週間が経ちました。 世の中の状況については何も書くつもりはありません、とにかく健康に気を付けて日々を過ごして行きたいと思います。年末の挨拶にも書いたように『原点強化』をテーマに今の自分に出来ることを見つめ、見直し、木の仕事を精一杯進めて行きたいと思います。   そんな今年のテーマを思って振り返るのにちょうどいい写真が出てきました、1996年、神戸で地震の直撃を受けた翌年、勤めていた会社を辞めて岐阜・付知町の早川謙之輔氏にお世話になっている時の一枚です。当時32歳、木工を始めるにはどうしようもなく遅いがおまえの今までの経験を生かしながら進んでいけば良かろう、というような事を言って頂いた頃、自分は何を考えていた?物を作る仕事に携わりたいと美大のデザイン科に進んだ頃は何を考えていた?事を始める時純粋に考えていた事の確認は大事な気がします。その考えが自分にとって間違っていなかったと思えたらそこをもう一度強化して今後も進んで行くのみ。そして奥へ深みへ入って行ければ尚楽し、又その結果生み出すものが世の中の役に立ちますようにとも願います。   本年も何卒宜しくお願い申し上げます。   スキャン
2021-01-10 | Category: DIARY

 

2020年大晦日、午前中まで工房での作業をして午後からようやく大掃除を始めるも工房の内外や一年間に溜めこんだ木材の整理など、当然半日では片付くはずも無く、暗くなり始めてから窓ガラスを拭いて、ああ少し明るくなったと終了。   今日だけを切り取るといつもの年末と変わりが無いけれど、やはり今年は特別な一年だった。それは日本中、世界中全ての人にとってそうだったという特別な一年。自分の力ではそれをどうにかできるものでは無いと言うものに世界中の人が同時に対面した特別なこと。   そうすると自分に出来る事を坦々としよう、しなければいけないと言う思考に自然となったように思う。一年を軽く振り返ると今まで考えているだけで動けなかった事も少し踏み出してみる事ができた、それはまだ密度が無いにしても、遅い歩みでも継続していければいいと考えている。   さて来たる年もこの状況は急に良くなる事もないだろうから、やはり自分に出来る事を見極めて力強くよくやっていきたい、そこで最近意識している言葉は『原点強化』。自分の原点、木の仕事の原点、人の営みの原点、そんなところを見つけて、見直して、鍛え直すと良いのではないかと思っている。   人に会えない会いにくい一年でしたが、それでも良い出会いがあり、又いつもの顔とも対面し、またオンラインミーティングも慣れないながらも便利に使い、今年も皆様大変お世話になりありがとうございました。いつもと少し違う状況ではありますが良い新年をお迎えください。そして健康にお気をつけお過ごし下さい。     P1190517   IMG_7467   IMG_0655   IMG_8015   IMG_0808
2020-12-31 | Category: DIARY

 

10月12日、18日、気候も良くなり快適なこの時期から山に入り植生調査を始めました。就労弱者の支援を目的とするNPO法人SODAが発起人となりそこから繋がる学者、大学教授、林業家、木工、そして若く頼もしい大学生達が集まりました。調査をするのは南あわじ市八木馬回(やぎうままわり)集落が獣害対策として緩衝帯整備の為に木の伐採を進める集落外周を囲む山。集落内での活動の中心になるのはここで農家を営む方々の代表2名の方ですが、話を聞く度にこの地域での農業を生業とする生活の長期的な維持を明快な目的として持っておられる事にメンバーは皆うなずき、集落側も調査研究〜伐採〜もの作り〜仕事作り、そしてその拡散は集落の将来に繋がると感じて頂けているように思います。下見を含めると山に入るのは今回で3回目、皆さんこころなしか足取りも顔つきも生き生きとしてきたように感じます。   次の季節、次の段階に実際山の木を伐採して木材としての準備を進める時にその重労働に顔は青ざめることは簡単に想像できますが、どの段階もやはり生き生きと皆が動ける方法を考える事が継続のカギかと思います。先ずは3年計画、その後も坦々と歩めるように多彩な顔ぶれが知恵を絞らなくてはいけません。   IMG_8751 成相寺の「天然記念物・イブキの樹」の下に集まる。   IMG_8846 吉備国際大学 農学部の学生さん達の協力で計測作業ははかどりました! 10m × 10m(1アール) 内の木の計測(胸高径と樹高)を6箇所とり、伐採計画地内の植生を把握する。 それを資源と捉えると植生調査 = 資源量調査。   IMG_8834   IMG_8944   IMG_8855   IMG_8883   IMG_8942   IMG_8938 立木を見ての樹種同定は相変わらず難しいが、少しづつ⤴︎。   IMG_8873 樹の話になると最近話題に出るのは「ナラ枯れ」。淡路島は明石海峡を渡って入り現在は南あわじでも多数確認出来る。 コナラ、カシ類に入る、「カシノナガキクイムシ」が開けた穴を確認できる木(ここではコナラ)は思いの外多い。少なくとも入った木の2割くらいは枯れるそうだ。   IMG_8880   IMG_8912 「鹿は芸術家」という見方はどうだろうか。この山では日中でも鹿を確認できる。
2020-10-21 | Category: DIARY

 

地面から30~40センチ立ち上がった幼木、山歩きの途中足元に生える数ある植物の中からこの葉を見つけて「榎/エノキ」と同定出来るまでにはまだまだ目を慣らす必要がありそうだ。

 

JINOのメンバーで美術家のNさんの発案で月に一度、森づくりと題し山を歩く、様々な職種の人が集まるのでそれぞれの視点がありこの活動の着地点は動きながら探るという事になるが、草木の名前や性質、小さな生物の生態を少しづつでも学びながら自然に歩み寄り近ずくことは誰にとっても良いのだろうと思える。

山には当然多くの生物がひしめき合って共存したり生存競争したりしながら生きているはずだが、日々、季節ごと、毎年、或いは隔年、繰り返す営みは坦々としながらも知的だ、そんな切り口で書き出すと長くなりそうなので、山に入るとそう感じるという事だけにして、

毎回樹々や草花の名前を教えて頂き、小さな生物の生態を分かりやすく説明してくださるI氏から得る知識、時には実用的な豆知識もしっかり記憶して又次に自分の周辺に伝えていくだけでもこれは森づくりだと言える。些細なことを知るだけでもそこへの関心は高まり、沢山の入り口がある事に気付くのです。

 

 

榎の幼木

榎の幼木

 

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榎の葉。榎は淡路島ではよく見かける木、比較的大きくなる木だ

 

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アラカシの葉

 

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小マユミ

 

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瀬戸内マイマイ(アワジマイマイ)

 

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池に群生するヒメガマ

 

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スツールの座編みに使えないかとヒメガマの葉を採取、遊びの範疇以上に考えていること

 

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ぬめりを水洗いしてしばらく乾かす、楽しみながら実用品も

 

2020-10-07 | Category: DIARY

 

昨日9月22日をもって座る・くらべる一脚展+(プラス)2020は会期を終了しました。

今年はコロナ禍での開催となり展覧会準備期間も会期中も出店者一同心配事は多くありましたが、2週間の会期を盛況のうちに終えることができました。多くのご来場有難うございました。

 

『風の椅子』・今年の出品作は椅子の形として見える姿や機能的な座り心地と使い易さなどを追求して作ったと言うよりも、皆さまの心(感性)に届くもの作りと捉えて望んだつもりでしたが思いの外その姿や座り心地がいいと言う評価も会場で多く頂きました。椅子なのでそれは勿論嬉しい評価です。そしてこれも結果を求めませんが、多くの方々に何かそれぞれの感性で感じて頂けた事があれば幸いです。

 

 

先日投稿したYouTubeでの制作風景動画も引き続きご覧ください。

そして当面はアトリエKIKAに『風の椅子』はありますので実物に触れに淡路島へお越しください。良いところに置かれる、使われる、嫁ぎ先を募集しています。
※ 価格についてはお問い合わせください、制作に掛けた労力、時間などから設定価格はありますが良き理解者のもとに旅立つことを望みますので相談の上と考えております。

 

 

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風の椅子1

2020-09-23 | Category: DIARY

 

削った削った、できた。   お客様(Kさん)が何気なく描いたスケッチを目ざとくピックアップして、その方向で作りましょうと具体的な提案をしてから材料を探し、栗丸太と出会って制作開始。   とは言え、こんな用途にすぐ使える丸太はそうどこにもありません。もしかしたらと相談したのは私が木工を始める際にお世話になった岐阜県の杣工房、そこに有ったのは20数年前にある建築プロジェクトで先代早川謙之輔氏と現主人の泰輔氏が集めた栗丸太。製材所の土場に積まれた丸太は表面の辺材はぼろぼろでとても使えるような状態には見えませんが、水に強い栗材であること、そして奇しくも私がここに居た頃に買い付けられた材であることにも何か縁を感じ、なんとか思いに近いものになるかも知れないと元の太い部分を二本分けてもらい持ち帰りました。   淡路島の工房で表面の傷んだ部分をどんどん削り取っていくと、一本は長年風雨にさらされて本来の栗材の質感を保てておらず使うのを断念。二本目はどうか、と進めていくとこちらは中に進むほどに木が出てきたと言う印象。これを材料にしよう。 ここから制作開始となるのです。   削って削ってできあがるととてもシンプルな木の塊です。しかし途中の工程で木について感じることが多々ありました、そして実際わかったこともありました。それはここではなく自分のノートに記録して今後の続きに役立てたいものです。頻繁に使うわけではない真鍮の扱いも途中で量感の見直しをするなどし、再加工の協力を得て全体のバランスが整いました。   さて作ったのは日々使うダイニングテーブル。Kさんのお宅で長く使われるものとして室内に置かれた時のおさまり具合、雰囲気、バランスが何より大切と思い作り進めるわけですが、やはり届けるまでは些か不安も残ります。 梅雨の晴れ間にお届けし、それも晴れました。栗丸太は出来るだけ気負わず造形に無理をせず「おおらかに」を心がけましたが、Kさんご家族の明るくおおらかな雰囲気にも馴染めた気がして安心をして納品を終えました。     制作協力 栗丸太/杣工房(岐阜県) 真鍮金物/(有)川口鉄工所/金属旋盤・北浜産業(株)     IMG_3254   IMG_3499   IMG_3417   P1200024   P1200219   P1200171   P1200225   P1200212   IMG_6311   IMG_4087   IMG_4089
2020-07-02 | Category: DIARY

 

梅雨の合間の晴れの日、もちの木を製材しました。 傷みのひどかった根元の部分8〜10尺は諦めたものの、その上8尺(2,4m)と5尺(1,5m)を板に挽いてみようと地元の製材所山中商店さんに依頼、JINO(淡路島の木を中心に集まる)のメンバーも立ち会い普段見る機会の無いもちの木の大木の板に現れる木目を確認しました。薪用に集める小径木とは違いその板はなかなか個性的な表情、ただ根元の傷みは思いの外上まで上がっていて惜しい・・。   生真面目に考えると使えるのは製材した材積の半分、今後の割れの入りを考えると3割程度とも言えます。しかしそこはいろんな角度から木を見る、使う目的で集まるJINOメンバーのアイデアにも期待し、また今ではラスティックという言葉も木材を扱う中で使われたり、スポルテッドが一般に知られたりと、「難」も見立て次第で好む人が多いと感じます。頭を柔軟にし使える部分の割合を増やしたいものです。そして出会った木を使い尽くす事が出来ればと、今日は皆で雨降る屋根の下一枚一枚丁寧に割れ止めを塗って桟積みまでを終えました。 (腰に悪い重さ・・)   IMG_6190   IMG_6203   IMG_6208   IMG_6212   IMG_6232 2   IMG_6238   IMG_6242   IMG_6252   IMG_6267   IMG_6287   IMG_6281   IMG_6284   IMG_6291   ※ 写真を見た方から桟の数が足りないと指摘をいただきました、確かにこのままでは途中に挟まれた板も反って暴れたい放題。労力を惜しまず桟を作ってもう一度積み直しを後日・・。   IMG_6300
2020-06-18 | Category: DIARY

 

戌亥のもち

2020-06-10
昨日は梅雨入り前の好日、老木の伐採に立ち会いました。   「大きな木を伐るので引き取って何かに使って頂けますか。」と連絡をして頂いたNさん宅のもちの木、少なくとも120〜130年前、Nさんからすると何代も前の方が家の守り木として庭に植えた木です。しかし根元の傷みが進み倒木の危険性があるのでやむなく今年伐ろうとなったとの事です。当日の朝、丁寧な神事を執り行う事からも代々ここで大切にされていた木である事がうかがえます。戌亥のもち、家の北西にもちの木を植えると縁起が良いとも言われています。正にそこにあったこの木は長年静かにNさんの家族を見守ってきたのでしょう。   伐採が進み根元の切り株を見ると、樹木として生きている部分は外周部のほんのわずかな一部分のみとなっていました。今にも倒れる寸前だったと言えるこの樹は伐り時をNさんに知らせ、寿命を全うした様に感じます。   末部分も剪定の影響を受け傷みがある事から、この一本の樹の中間部分を二つに分けて譲り受けることになりました。来週以降、梅雨の合間を見て製材をしてみます。当初もちの木と聞いて正直なところ材料としては魅力を感じるものではありませんでした。しかし伐採にも立会い、一連のストーリーを感じれば少なからず感情移入もし思いも変わります。   樹から木、材木にするなら有効に使える部分を多く残せるように大切に扱わせて頂こうと思っています。そして形あるものとして長く残るものが作れたなら、そう思い次は私達がが大切にしまた使い手に繋ぎます。   P1200252   P1200253   P1200267     IMG_3916   P1200278   P1200289   P1200294   IMG_3919   IMG_3926   IMG_3936   P1200299   IMG_3945
2020-06-10 | Category: DIARY

 

ステイホームは得意ではありますが、あまり長く日本中が(世界中も)このままではいけません。人と出会って、自然と戯れて遊び健康というものです。ただし今は皆で決めたルールを守って外へ出かける機会を減らしそれぞれ各自が出来ることを精一杯進める他ありません。   私の住む地域は毎年この連休の初めに神社の春祭りがあり、だんじりの組み立て準備、祭当日、解体して慰労会、三日間は町内の人と一年で一番交流のある時期なのですが、今年は何とも静か、淡路島全体も静か、うちの店も少なくとも連休明けまで閉めています。   連休中はステイ工房には最適な制作に恵まれたので仕事をします。大きな栗の木をベースにテーブルを制作。 「大きな木を力強く深く削る、細い木を繊細に優しく削る、どちらも木工制作の醍醐味だと感じます。」 これは自己紹介に使う文章ですが、今回は前者の作業をまた明日から集中して進めて行きます。   完成しましたらカラー写真で。 IMG_3417 2   P1190945 2   P1190961   IMG_3534 2   P1190876   IMG_3541   P1200011   IMG_3599
2020-05-03 | Category: DIARY

 

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