入院中一度だけ左手でサインをする機会があったのですがこれがあまりにもひどかったので練習し始めたもののそう簡単には進歩が見込めず、クロッキーやスケッチに切り替えるとこれが楽しくなってきた。左手なら上手く描けなくていいという気楽さが何枚も描き続けられる理由でしょう、又いつもと違った脳の部分を使う効果も有りかと、悪のりして沢山描いた一部を大胆公開!
入院途中から毎食前の5分間はクロッキー /ご飯は毎度大盛りでした
これは退院の日、梅雨明け間近の晴れた日の朝食
クロッキー始めてまず描いてみたのが右手。そえ木を留める包帯が大げさですが中身はもっとすっきりしてます、ご安心を
何とも情けない、内心を描けた(ここは笑うところ)/鏡の中なら逆の手

退院後、半日のスケッチドライブに出かけてみた(運転は大丈夫)/ここからは淡路島観光案内です
鳴門海峡を望む港、こんもりとした姿にひかれて描いてみた小さな島はあとで調べてみると6〜7世紀にかけての海人族の古墳群があるのだとか/沖ノ島古墳群
平日の午後は静か、それでも鳴門うず潮の観潮船ヘリオスの出入りが時折波をたてます

戦争で亡くなった男女学徒を追悼する記念塔、広い敷地内には展示資料館も有りこれらは丹下健三の設計、北に福良港,南に鳴門海峡ほか眼下には絶景

丸山港から津井港にかけての細い海岸線の道すがら、夏の5時はまだ陽が高く反射が眩しい、遠くに四国の山々が連なるのがうっすらと見える

慶野松原、立派な松が立ち並ぶ松林は壮観で、木陰はすずしい

慶野松原の砂浜からの夕陽は夕陽百選の一つだとか、たしかに毎回違う色彩は何度でも見飽きない、カップルの聖地でもあるようなのでおじさんはこれで帰ります

おまけ/子供の観察日記といっしょに描いたオクラの花、まだ見た事の無い人はどこかで実物探して観てみてください、野菜の中では奇麗さ立派さ有数の花と思います

退屈な怪我人にお付き合いありがとうございました。
暑い時も寒い時も、快適な季節なら尚更、制作に専念して過ごせる日々は幸せだと感じながら過ごしてきた近年ですが、二週間ほど前、作業中に右手の指二本を怪我してしまいその後今はまだ仕事を休んでいます。人づてに聞いて知られた方も居られるようですのでここでお知らせかたがた報告します。当日は時間外の救急窓口に駆け込みその夜手術となりましたが出来る限りの処置を施してもらい、一週間の入院を経て今は通院中で術後の経過は良好です。おそらく来週には抜糸、そうすると固定している指も今度は元のように上手く使えるように動かすリハビリを始めます。これが結構痛いそうですが、自分のちょっとした不注意からなってしまった事なので、何とか良い回復を目指します。(木工作業を想像できる方にはかえってご心配かけてしまってはいけませんので念のため、指は先まで残っています)リハビリと平行して制作も再開して行くのですが当面は今までの作業性には及ばないはずなので制作は休止期間と数週間、1〜2ヶ月の遅れと考えています。納期の遅れの連絡となった方々、また制作依頼をご検討して頂いていた方々にはご迷惑をかけ本当に申し訳なく思います。回復後は何かをプラスして制作を出来ればと、転んでもただでは起きない気持ちで居りますので何卒よろしくお願いいたします。 これから暑さも増々厳しくなりますが皆様良い夏をお過ごしください。

機械類も毎年年末の仕事納めの日に日頃以上の掃除をしグリスアップ、調整などをしますが今年はこの時期になりました。なんとか壁際にあった材料も片付き、そして今まで使っていた機械も次の使い手に引取られるまで倉庫へ移動、広くなったスペースに新しい機械が入りました。さあこれから稼働とはまだ行かず、今回の機械は長く使われず保管されていたものなので整備や調整、そして自分が使い易いように整えないと調子が上がりません。今回は機械屋さんの手も借りますが、使い慣れない機種を把握する為に出来る限り自分で細部をさわりたいものです。元来機械好きなのでかなり熱くなってきました。今度は油まみれの数日になります。「機械類は油を切らさなければ壊れる事はないぞ」と初代の機械を入れた時の年配の担当の方が言っていましたが、20年弱使ってその通りです。油は鉄の上にのっているだけでなく中に染み込み馴染んで行く程に調子が上がるように感じます。
オイル仕上の木の製品も時々適度な油分補給をお願いします。これからの乾燥の季節は人の肌もまた同じですね。
木工機械を何台か入替え、無かった用途のものを加える為工房の半分を思い切って整理、そして大掃除を始めました。長年の間に少しずつ増えてきた材料、端材は機械場の壁面が見えなくなる程になっていましたが、それを材種ごとに整理しながら倉庫の方へ移す作業をしています。倉庫の方もまた当然ながらいろいろな物が入り乱れているので先ずはこちらを整理、ほぼ全ての物を一度出して入れ直すという今後10年はしないだろうなと言う大掛かりな仕事となっています(思いがけずなってしまいました)。既に始めて約一週間、ようやく先が見えてきたものの、まだもうしばらく掛ります。機械は何百万もの高額な新品では勿論ありませんが、工房をたたんだ人の物を突然紹介され、これも何かの縁と考え買受け整備して使う事にしました。全てが落着いた頃には作業性がものすごく改善されたと思いたいのでもう少し埃にまみれます。そしてこれだけ大掛かりな工房の整理は、淡路島に移転後15年目にして良い機会。2016年の新年を待たずに12月から新鮮な気持ちでまた制作作業ができそうです。
小学生の息子が語呂が良くて発してみたいのか、何となく状況が分かって大人の世界を皮肉って発しているのか、前回の「異物混入」に続いて時々この言葉を口にする・・。今日は作業台の上で比較的静かな作業だったので手を動かしながら私もこの最近の一連のニュースを思ってみたりするものの、どこを切ってもポジッティブな気分にはなれない。こじつけなくてもいいけれどそう言えば今回の制作は依頼者と面と向かってスケッチをしながら形状の取り決めをして、一旦はこの案で作り始めますねと約束をしたものを後日「撤回」したものでした。それこそほぼ「白紙」にして再度考え直した案を今制作にかかっている最中です。こちらの場合は制作上気になる事があり、違う方向に切り替えて作りたいと申し出て新案に変更、それを心良く了解して頂いているつもりですが半年以上も余分に待って頂いているのだから、最初の決定でできたはずの物よりも必ず良い物にしなければいけない事は明らかです。その無言の約束も発生したことを感じて作業を進めています。
ここのところHPやブログの更新が滞っているのが気になりつつ、また制作の提案やメンテナンスなど長らく待って頂いている件は更に気になりつつも、多くの事を平行してこなせない性格はもはや改まりそうにありません。依頼からの順序は前後してしまうものも有りますが、今月も暑さにめげず一件一件どれも良い結果を導けるように、考え、「作ります」。
明日8月3日は納品の為、名古屋へ向かいます。明後日は淡路での納品と続くので日帰りですが久しぶりの高速道路ドライブが楽しみです。万能Xantiaはトランスポーターとしても十分機能を果たしてくれますが今年から理不尽に税金が上がる年式でめっきり同じ車とすれ違うことが無くなりました。それでもサスペンション周りの幾つかのパーツを交換してあげるとたちまち乗り心地がシャキッとします。それもシトロエンの良いところ。(そんな作業も庭先でちょっとやってしまいますが、仕事が遅れる原因ではありません・・)
暑さの厳しい折、皆様健康にはくれぐれもお気を付けて夏を楽しんで下さい。
人は歳を重ねるほど月日が経つのを早いと感じるのは生物学的にも正しいことのようですが、それにしても・・・。ここ数年は大晦日の半日で諸々の整理や新年を迎える準備をするのがお決まりになっています。それでは十分に一年がしまらない感は否めないものの無理に一年を納めてしまうよりも継続が大事と、上手く自分をごまかして来る新年に向かいます。今少しだけ一年を振り返っても多く方々との出会いがあり、十分に出来たと思うことあり、納得いかずのままのこともあり、それを更にいい関係、いい形へと繋げて行きたいと思います。「継続は力なり」と。今年も皆様本当にありがとうございました。どうぞ良い年をお迎え下さい。
「工房とアトリエ、どう違うのですか?」今月から私のところへ作業を手伝いに来ているT君が聞くので「どう感じる?」と返したら「自分は同じだと感じる」と。アトリエ(atelier)はフランス語なので少し違った空気感の空間を想わすところが気に入って私は使い始めたが、「工房」がその訳であっていいと思う。英語だとスタジオ(studio)となってWikipediaでは「芸術家などの作業場」と意味が出ている。芸術家である自覚は全くないものの、KIKAの作業場は木工工場(こうじょう)または家具工場(こうじょう)では無く、やはり工房(アトリエ)と言っていい内容の仕事を続けていたいと思っている。さて、今回の写真は2003年に東京近代美術館工芸館で行われた「現代の木工家具」展の図録の表紙だが、この展覧会は独立した工房を持って間もない時期に観た私にとっては大変印象深いものだった。格式ある美術館の中で諸先輩方がどのような仕事をして来たのかを一堂に観る事が出来て、先の工房運営の指針が持てるきっかけになった様に記憶している。この図録の中にあるキュレーター・諸山正則さんの文章を一部抜粋させて頂く、『家具を専門として選択した木工家らは、1970-80年代頃から次々と自らの工房をかまえ、独自の自由な創作を表明して個性的な活動を繰り広げてきた。それは単なる注文に随従した制作ではなく、伝統木工を基調とする制作や造形上の創造性やデザイン性を高めた制作において、明快な家具としてのメッセージを示しつつ固有のアイデンティティとオリジナリティを獲得している。すなわち、そうした彼らは、早川謙之輔を先駆として、現代に家具という造形表現の分野を開拓し、将来にその造形の広がる可能性を大いに見出してきた。』それ以前の事も書かれている文章の一部でしかないが、この文章を読むと我々が仕事をしている分野もしっかりとした道が既に敷かれていて、更にこの先を開拓しながら進んで行くのは我々、また次の、次の次の若い世代なのだと感じた。
そして唐突なようですが、タイトルに( )付きで書いたのは奈良県の下市町に10月からスタートする木工工房の事。兵庫県三木市の徳永家具工房と奈良県、下市町が連携してその下市町に新しい工房を開設します。三木市で工房を運営する徳永順男氏は’03年の工芸館へ出展された中の一人ですが、ここ数年交流をさせて頂き、話をする中で「木工工房」のあり方を変えていこう(進化させよう)というところで共感するところが多々あります。そこでその奈良工房の企画運営にアトリエKIKAの北島も参加し携わります。材木の事、刃物の事、作る物のデザインの事、大切なテーマは数多くありますが、奈良工房は複数人数の職人が高い技術を持って制作に携わる事を目指す事が一つ大きな特徴になるはずです。個の力と組織力(サッカーワールドカップでは散々その必要性を見せつけられました、余談です)、が上手く組み合わされば良い『工房』の形が一つ見え始めるはずです。この工房の説明は不十分ですが追ってテーマ事に記事を書きたいと考えます。
大切なお知らせとして、その工房での研修生第一期生を8月から募集します。アトリエKIKAからも順次告知をしますが、当面詳しい内容については
徳永家具工房のfacebookページをご覧下さい。
前回このページで紹介したTABLE1600・1800同様、今回紹介するものも一定のデザインで繰り返し作っているのでKIKAの定番と言ってもよいテーブルです。ただしこのテーブルの場合は材種、大きさ、天板の外周形状、ハギ枚数や厚み、脚の太さ等々は固定せずその時の依頼に合った一点を作る事を心掛けています。ですから脚を組む構造や全体の印象は変わらないものの、今まで各お宅に納めたもの何れもが結果として同じ寸法のものがありません。脚の太さや縦横の比率は一発勝負で線を決め削ってしまうのはやはり怖いので、3枚目の写真の様に毎回(同じようだけれど)違う原寸図を描いて確認してから制作に掛ります。今回の依頼は食卓として使うけれど、またそこで木版画も彫り刷る、パン作りもする、天板は作業台のように厚めがいい、またH寸法も高めという事が条件としてあったので在庫の中から45mm厚のブラックチェリー材を選び天板は2枚ハギにし、脚は太めで高く線を引き直し制作したものです。工房家具というカテゴリーが有るならこういう事が可能な事も一つの特徴になるのかも知れません。
L.1500×W.935×H.750

「小股の切れ上がった・・」と言うのは脚がすらりと長く、又きりりとしていて小粋な女性を形容するときに主に使われるようですが、ずいぶん以前の雑誌にマツダのコスモスポーツ(1967〜’72/帰ってきたウルトラマンでMATが乗っていた車ですね、ある年代以上の人にしか分からないかも知れませんが。)について「小股の切れ上がったスタイルの車」と言うような文章が載っていました、何処が?とも言えなくないですが、私はなるほど分かる気がするいい表現だと思った記憶があります。スマートに絞り込んだフォルムは直線、曲線の配分が絶妙でまさに粋な車でしたから。この表現は物を擬人化してその姿をある雰囲気をもった格好良さをもつものとして言い現す事ができるのでしょう。さてテーブルや椅子もまた人や車と同じように脚をもっているのだから、小股の切れ上がった・・と言う立ち姿を目指してみてもいいのかもしれないと(頭の片隅に)思い設計図を描き、制作をしているのが写真のテーブルです。今回は1600モデル、脚部の寸法は1800モデルと共用なので天板の長さ−200、幅−50となり脚がより上の方まで見えます。



写真のテーブルは納品先が決まった物ですので展示はしていませんがご希望の方には見て頂く事ができます。(2月初旬まで)
TABLE 1600(受注制作)
ナラ材/1600×850×700(720)
¥280,000(税別)
今年一年テーマにしたのは『削』。鉋を使って上手く削りたい、意のままに削りたい、綺麗に削りたい、昨年から今年の初めに掛けて正にそう思ったからで、迷うこと無く年頭に課題として掲げたのです。木工制作者として削りの習得は今更ではありますが、又いつまでも探求するべき基本的技術なのだと考えるのです。木を造形する上でそこに重きを置かない方法も勿論有ります。それぞれの者の考えで家具や木工品を仕上げる方法は千差万別ですが、私が今イメージする木工は、頭の中に描いた物を刃物を持つ手が自由自在に動いて楽しく削り仕上げる様です。「楽しく」は誤解を生む言葉かも知れませんが、作り手がストレスの無い生き生きとした作業を進めている姿をイメージして下さい。そこから生まれる物は伸びやかで美しいはずです。又刃物で削り仕上げた物は文字通り切れが有りよどみも無いはず。2014年も『削』はまだまだ脇にやれる課題ではないですが、自分に足りない事、更に磨きを掛けたい事をテーマに持って前に進みたいと思います。今年も皆様本当にありがとうございました。良い年をお迎え下さい。
淡路島はオリーブの生育には適した気候の様で約10年前庭に植えた苗木は随分大きく背の高い木になりました。ところがオリーブの葉を好んで食べ、幹に穴を空けその中も食べるオリーブアナアキゾウムシという虫がいてこの大敵に幹を食われるとダメージが大きい場合、木は枯れてしまいます。庭にはかつて数本の木が有ったので実もたわわに生りましたがこのゾウムシに食われた木は枯れてしまい今オリーブの木は一番勢いのいい木が一本残るのみとなってしまいました。一本では実がならないことも残念です。枯れた幹、枝は決まった目的も無く数年軒下でじゃまに成りながらも放置していましたが、よく乾いた枝を削ってみるとなかなか良い色艶です。そこで今日は数本、今日は一本と夜な夜なナイフやスプーンを削ってみると枝なりの形に誘われる作業が快適でのめり込みます。枝の太さの範囲のもので、曲がっていればそれなりに、枝を使い切って無くなれば終わりです。@¥1,260〜/くるみオイル仕上

