先日オープンのお知らせをした神戸の子供服「Si Tu Veux」さんのハンガーラックはシンプルな鉄のフレームに木の重し、発想はこのお店のオーナーのお嬢さん、板坂留五さんに依るもの。彼女は今年、東京藝大・建築専攻の修士課程を卒業して設計の仕事を始めた駆け出しの建築家。Si Tu Veuxさんの移転先の内装設計を手がける過程で、新調するハンガーラックの原案を持ってうちの工房に訪ねて来られました。
「鉄の棒で組んだものを木の重しで倒れないようにしたいのです」
なるほど、私は直ぐにコレだと思ったのが今工房の内外に転がしている丸太や枝の切れ端。
「こんなのはどうかな」二、三の例を提示すると思っていたものとは違うようだけど完成形のイメージは膨らんだようで
「丸太の縦置き横置きなどでそれぞれ違ったものを作りたいです」とその場で方向性は決まり、後日2回目の打ち合わせでは先に徳島の川口さんに作ってもらった鉄のフレームと私が少し多めに用意した丸太や枝の材料に対し、
「これとこれの組み合わせ」「長さはここで切りましょう」「これは少し切る比率を変えて」「これは半割」・・と小気味良いレスポンスで打ち合わせ出来て完成したのが写真のハンガーラック。彼女からの提案なのでこの書き方はいかがかと思いますが、集め始めた「淡路島の木」の一つの形という視点にすると『Featuing RUI/フィーチャリング ルイ』良いもの面白いものが出来ました。お店でのディスプレイも楽しそうです。
Si Tu Veux は三ノ宮の日本真珠会館 1F