椅子
しばらく注文を受けることができなかった家具類の制作を再開しています。椅子はじめテーブルなどの予定も入り始め、制作手順や座り心地を確認し、良いと思えるものをお勧めしています。
DP – 冊子発行
長期間制作にかかっていた作品を紹介する冊子ができました。
表紙、裏表紙の中に14ページ。写真で紹介する前半と後半は使用した全樹種についての解説や使った感想、少し雑学的なことを
まとめたページ、またBlogの転載で工程を再度見て頂けるようにしています。
制作途中にこのBlogやSNSの記事から、何を作っているのだろう?と気に掛けていて頂いた方も多いと耳にします。
実物は全ての方に見て頂くことが叶わない場所に設置されていますが、この冊子はご連絡頂けばお渡しできます。
アトリエにお越し頂くか、または発送希望の方は住所ほか連絡先などお知らせください。
部数に限りはありますのでお早めに!
メンテナンス
新装の内装工事が始まる前からお付き合いのある京都のレストランcenci(チェンチ)さん、今年の12月でもう10周年との事です。椅子やテーブル、ほか家具・扉類はスタッフの皆さんの手入れのお陰で、10年の深みを刻んでいるものの、とても状態が良く感心させられありがたく思います。それでも夏季の長期休暇を利用して椅子のクッションや革のメンテナンスをおこないました。休暇明けは、明日8/28日から営業再開ですが前日から各スタッフはそれぞれの持ち場を確認準備するために出勤(きっと自主的に)されていてすでに活気に溢れた店内はアットホームで心地よい空間でした。
南東へ
今向かうべき方向はここと聞き、淡路島から南東の紀ノ国・和歌山県へ行き
木の国神話の社でもある伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)を訪ねた
ここには五十猛命(いたけるのみこと)という神様が祀られており
『日本書紀』には、我が国に樹木を植えて廻り、緑豊かな国土を形成した神様と記されているそうだ
長くなった制作で昂った気を鎮め、また新たな澄んだ気をいただけたと感じる
白浜町の太平洋を望む絶景の岬に建つ南方熊楠記念館では熊楠の桁違いの思考の広がりに刺激を受け
何より眼下の景色を眺め、晴天の青、地平線から手前の海の青、生き生きとした植物の緑
どの色も美しく、汗が吹き出るほどの炎天下で心にしみた
ここは確かに今来るべき場所だったと感じた
DP – 42 最終回
制作の依頼を頂いて漠然としたところから計画を練り始めて約2年、とにかく大きな木が必要だと材料になり得る丸太を集め始めて1年半、自家製材という初めての試みから制作をスタートして1年、かつて無い長い期間を経て一つの制作プロジェクトを終えた。
期間が長いという事で、その間に考える事、感じる事、制作方法や実務に悩むことは多かったが、アイデアを構築する段階でぼんやり浮かび上がってきた全体のイメージは不思議と最後までブレることが無かった。
この土地・淡路島で育った木を材料に使って欲しいという依頼を守り、無心にその樹々木々と戯れることでエネルギーが湧き、そしてこの土地に吹く風に後押しされた気がする。
淡路島の風土から教えて頂いた方、木を提供して頂いた方、伐採から関わって頂いた方、機械や工房を貸して頂いた方、刃物を提供して頂いた方、制作に協力して頂いた方、撮影や広報に関わって頂いた方、途中応援に来て頂いた方、搬入に協力して頂いた方、みなさんの持ち寄ってくれた気持ちをこの木塊に詰め込めたと感じ、Team ORANGE(チームオレンジは制作に関係した皆さん全てを含ませて頂く)はこれにて解散。ありがとうございました。
最後になりましたが、今回のモニュメント案を受け入れて制作を快く進めさせて頂いた、BIG DAISHOWA株式会社/大昭和精機株式会社の管理本部・本部長はじめ関係者の皆さまには誠に感謝御礼申し上げます。
atelier KIKA 北島 庸行
※ 設置は大昭和精機株式会社 第9工場・MEGA V.I.P CENTER 内エントランスホール ですが一般公開されている場所ではありません
DP – 41 搬入設置・初日
昨年から、いや材料集めからすると一昨年から取り掛かっていた作品の搬入のいよいよ初日
重機、トラックの操縦をお願いしている2人以外に、淡路島の木工家が5人も集まった
大学のアメフト経験者1人、記録写真を担当の1人も加わり頼もしい搬入班ができた
積み込み、荷卸し、エントランスホールへの搬入、設置、皆終始楽しそうに作業をしてくれた
駄洒落はいらないが、木を届け、良い気を届けられた気がする
翌日の微調整を残し、難関の運び入れは完了
(仕上がりの全貌写真は後日))
Team Orange 皆さんお疲れ様でした / 感謝
リフト、カニクレーン、ユニックを見事に扱ってくれた
中田工務店・中田勝文さん
池澄実石材店・池澄実さん
木工仲間の
horizon・和田海平さん
SITATE・萬代英志さん
アメフト部出身(笑)
草地家(淡路島の宿屋)・草地幸夫さん
写真を担当してくれた
HIRAMATSUGUMI・山本梓さん
Team Orange いつもの2人はもう一日最後まで
岡田家具創造堂・岡田敦さん
家具ZOMBI・石川靖大さん
DP -40
クリア塗装
木を削り仕上げた素地そのままの良さはいつも思うところだが
木に塗料が浸透し、濡れ色になることでぐっと木目が浮き出て
表面の仕上がり感に嘘のつけないのも、塗装の効果かと思う
うす化粧をして出かける準備が整ってきた
DP – 39
仕事終わりに掃き集めた鉋くずが、わずか
造形は終盤
今週はクリア塗装を施し全体をひきしめる
DP – 38
「セーノッ」
搬入班として依頼しているメンバーにも参加してもらい
現地での設置をシュミレーション
これから様々な準備が必要となる
DP – 37
よく見て
生きていた木がまた活きるように
削り仕上げる
最終月へ
DP – 36
6月下旬の搬入設置日も決まり、搬入班と共に現地エントランスホールの下見を行なった
大きさ重さ故に、重機を必要とする移動や設置作業は緊張を伴う
天井高 8メートルの広々した空間は気持ちがよく
Steinway & Sons との相性はと、その日が楽しみとなった
DP = 大昭和精機株式会社 エントランスホール モニュメント制作 プロジェクト
DP – 35
仕上げ作業一歩手前
木の塊が今後どう動くかへの想像力を持って
気が付くところには全て手を入れる